次世代無線規格「Wi-Fi6」で通信速度がより快適に?

2019年2月6日

無線LAN規格の名称変更

 

次世代無線規格として注目が集まる「Wi-Fi 6」。Wi-Fiがさらに進化するといわれていますが、ルーターや通信速度など、どう変わるのでしょうか?比較しながら確認してみましょう。

 

2018年秋、Wi-Fiアライアンスより2019年以降、無線LAN規格の名称を変更すると発表がありました。従来の無線LAN規格は「IEEEE802.11~」という呼び方でしたが、今後は「Wi-Fi~」という名称に変わります。

 

対象となる規格は「11n」、「11ac」、「11ax」であり、それぞれが

 

〇「IEEE802.11n」→「Wi-Fi4」

〇「11ac」→「Wi-Fi5」

〇「11ax」→「Wi-Fi6」

 

と呼ばれるようになります。これまでの名称だと表記が分かりづらいことから、数字に変更されるとのことです。ただし、IEEE規格がすべてなくなる訳ではありません。

 

Wi-Fiアライアンスでの呼び方が変わるだけで、規格名はそのまま残るので、今後発売される製品については、「Wi-Fi6」対応で出てくることが予想されます。意味が分かりにくい「IEEEE802.11」から「Wi-Fi」に変更するだけで、利用者の理解度も上がりそうですね。なお、最新「Wi-Fi6」の正式名称は「802.11ax」なのでお間違えのないように!

 

・スマホの接続表記

無線LAN機器が接続する電波状況に、どの規格で接続するかも記載されるということもWi-Fiアライアンスから発表されています。それによってスマホのアンテナ数だけでなく、表示される数字の大きさも重視されるようになります。

 

 

「Wi-Fi6」でできること

 

Wi-Fi6はWi-Fi5の継続規格です。Wi-Fi6は複数デバィスのサポートやWi-Fiエリアの効率を向上するといわれています。

 

・Wi-Fi6の特徴

〇効率と容量が向上する

Wi-Fi6にはOFDMA(直交周波数分割多元接続)という機能が搭載されています。データを転送する際、時間が短縮されるので、多くの末端と同時接続でき、Wi-Fiを効率よく使用することが可能です。

 

また、複数ユーザー、複数入力、複数出力を兼ね備えた、8ストリームのMU-MIMOにより、多数のデバイスと同時にルーターで送信できます。

 

〇Wi-Fi5との互換性

Wi-Fi 5以下の通信規格への互換性が確保されているのも大きな特徴です。Wi-Fi 6はWi-Fi5に比べて、無線電波の利用が混雑している状況下でも、通信速度がアップするよう改良されています。

 

このため、駅や空港などの多数の末端が回線を奪い合うようなエリアでも通信速度が落ちにくく、Wi-Fi6環境を快適にします。

 

〇速度がよりアップする

データ速度と信号符号化の向上により、1回の転送で多くのデータを転送可能です。現在の802.11acは5GHz帯の最高速度が1,300Mbit/sですが、Wi-Fi 6は最大速度が20%ほど向上すると想定されます。

 

また、1024-QAM(高次変調)によって、ネットワーク上のデータ転送の速度も最大25%、上がることが見込まれます。この2つの速度向上によって最大40%の接続速度の向上が実現します。

 

〇アップリンクMU-MIMO

アップリンクMU-MIMOとは複数ユーザーの端末から同時にアクセスポイントへ送信する伝送技術のことで「アップリンクマルチユーザー」の略語です。

 

802.11axから採用されていますが、Wi-Fi6ではさらなる改善により、多くのデバイスがデータをアクセスポイントに送信できるようになり、ネットワークが向上します。

 

〇Wi-Fi環境の改善

Wi-Fi 6で動作するデバイスはネットワークの信号とほかのネットワークの信号を認識することができます。これによりネットワークの向上だけでなく、容量もアップします。

 

〇モバイルのバッテリーの節約

デバイスとルーターのWi-Fiの通信が効率的になり、消費電力とエリアの使用を削減します。

Wi-Fi6対応ルーター

 

U現在、開発、販売が発表されているWi-Fi 6対応ルーターをまとめました。今後の参考にしてください。

 

・RT-AX88U

国内でハイエンドモデルの無線LANルーターを販売しているASUSが2018年末より販売。通信速度は5GHz帯で、最大4,804Mbps。

 

・RT-AX58U

RT-AX88Uと同じASUSのモデル。RT-AX58Uよりも速度を落としています。

 

・BL1000HW(auひかり向け)

NECプラットフォームズが2018年2月に「auひかり ホーム10ギガ」と合わせて発表しました。auひかりのホームゲートウェイなので、契約者向けに貸与することを目的とし、ほかの回線では使用できません。

 

通信速度5GHz帯で、最大2,404Mbps。

 

・DecoX10

TP-LinkのメッシュWi-Fi 製品「Deco」シリーズ初となる「IEEE 802.11ax」対応製品です。2019年1月にアメリカ・ラスベガスで開催された「CES 2019」で発表されました。

 

・Orbi11ax対応モデル

NETGEARから「CES 2019」に合わせて発表されました。まだ詳細は明らかにされていませんが、メッシュWi-Fi製品「Orbi」の「IEEE 802.11ax」対応モデルのようです。

 

 

Wi-Fi6にはさまざまな新技術が採用されています。2019年内にはWi-Fi6に対応するノートパソコンやスマートフォンの実用化も進むことが見込まれており、Wi-Fi環境の快適化が期待されます。

 

以前の機器とも互換性があるため、準備の手間がかからないのも魅力でしょう。Wi-Fi6でWi-Fをより楽しんではいかがでしょうか。