ネットがつながるコネクテッドカーとは

2019年12月2日

最近、「コネクテッドカー」の話題が増えてきました。コネクテッドカーというと、自動運転してくれたり、ネットにつながったりする車といった程度の漠然としたイメージを持っている方が多いと思います。しかし、コネクテッドカーには、我々の生活を便利にするたくさんの機能が備わっているのです。そこで今回は、コネクテッドカーの概要と、国内外の自動車メーカーの動向ついて紹介します。

 

コネクテッドカーとは

 

そもそもコネクテッドカーとはなんなのか?コネクテッドカーの概要や機能について紹介します。

コネクテッドカーがどんなものなのかを紐解くために、総務省による定義を確認したところ、「ICT端末としての機能を有する自動車」と規定されていました。なお、ICTとは英語の「Information and Communication Technology」の略語で、情報通信技術のことです。つまり、コネクテッドカーとは「ICT機能を持った車」ということです。

 

コネクテッドカーに期待されること

ネットに常時接続するコネクテッドカーには、多くの可能性が期待されています。

 

まず、周辺の交通状況と周囲の車の情報をリアルタイムに解析することで、最適なルートを提案することが可能です。そのため、渋滞や災害時などでも、交通のトラブルを回避しやすくなるというメリットがあります。また、車の位置情報がGPSでトレースされているため、車両事故や故障の際には、緊急通報システムによって迅速な人命救助が可能になるでしょう。さらに、ドライバーの健康状態と連動させることで、意識がない場合には救急サービスが出動するというサービスも想定されているそうです。

 

GPSと車の状態が連動させれば、車の所有者ではない人が扉を開けたり、非正規の方法で扉をこじ開けられたりした際にアラートを出し、所有者や警察に通報しつつ、走り去った車の位置をトレースすることで盗難防止につなげることもできるでしょう。そして、常時ネット接続していることから車内でWi-Fiを利用できるため、映画や動画を閲覧したり、ゲームやカラオケなどのアプリを楽しんだりすることもできるようになるため、ロングドライブ時も退屈せずに楽しめるのです。

 

自動車メーカー各社のコネクテッドカーの取り組み  

 

次に、現在国内外の自動車メーカーが進めているコネクテッドカーの取り組みをいくつか紹介します。

 

トヨタ

トヨタでは「T-Connect」と呼ばれるコネクテッドサービスを展開しており、基本的にすべての新車がT-Connectに対応している状況です。T-Connectは、車載通信機DCM(Data Communication Module)だけでなく、スマホのテザイリングやBluetooth接続でも利用することができます。現在でも、事故の際などに緊急通報する「ヘルプネット」や、車を遠隔監視する「マイカーSecurity」、車の警告灯が点灯した際、アドバイスを行う「eケア」、JAFにスムーズに連絡する「ロードアシスト24」、交通情報やルート予測などを提案する「エージェント+」といった、さまざまなサービスが利用可能です。

 

日産

日産が展開するコネクテッドサービスは「NissanConnect」と呼ばれており、純正ナビに搭載された通信ユニットやスマホなどで情報センターに接続して、さまざまな情報提供やオペレーターが代理でナビの操作を行うサービスなどが提供されています。現在、インフィニティをはじめとする、すべての新型車をコネクテッド化するように進んでいるそうです。

 

GM

アメリカの自動車メーカー「GM」でも、かなり以前からコネクテッドサービスへの取り組みが行われています。1996年から「OnStar」と呼ばれるサブスクベースのプラットフォームを展開しており、2017年にはコネクテッドカーのメーカーベル出荷実績の約半分を占めるなど、業界を牽引する存在となっています。同社の「キャデラック CT6」には、完全通信車載ナビが世界ではじめて搭載され注目を集めました。精度の高い最新情報をいつでも利用可能になったことで、GPSでは測位できなかったトンネル内などでも、センサーと連携した自律航法と軌道補正技術を駆使することで、高精度な位置補正が可能です。

 

テスラ

イーロン・マスクの動向でも度々話題になるテスラも、コネクテッドサービスを意欲的に展開しています。サービスセンターへの入庫頻度を減らすための技術「ワイヤレスアップデート」や「リモート診断」、「スマートアラート」機能など、さまざまなサービスを展開中です。また、車内エンタメの展開としても、停車中にYouTubeやNetflixが閲覧できるようにするなど、先進的な取り組みを行っています。

 

自動運転の社会実装も目前

 

今回は、コネクテッドカーの概要と、国内外の自動車メーカーの動向ついて紹介しました。車がネットにつながることでさまざまな可能性が見えてきており、今後ますます我々の生活が便利になることが予想されます。また、現在世界中の企業が実証実験を行っている自動運転もネットへの常時接続が大前提となるため、それにともなうセキュリティやインフラの強化なども必要になってくるでしょう。いよいよ自動車業界も、次のフェーズに向かっていくようです。どのメーカーが次世代で覇権を取るのか楽しみですね。