最新のIoT家電にはどんなものがある?WiFi環境に接続するセキュリティリスクも解説

帰宅途中に自宅のエアコンのスイッチを入れ、玄関ドアに近づくと自動で鍵が解錠され、朝になると自動でカーテンが開く…。そんなSF映画のような生活も、今や不可能な時代ではなくなりました。

 

それを実現させる「IoT(Internet of Things)」も、私たちの生活に浸透するまであと一歩というところです。インターネットの力を使い、私たちの生活をより便利なものに変えてくれるIoTですが、その特徴や危険性について事前に知識を備えておくことは、これからの時代においては必須とすらいえるかもしれません。

 

今回の記事では、このIoTについて、その特徴と実際の活用事例、利便性の裏に潜む危険性と対策についてまで、詳しく解説します。

 

IoTの接続方法は2種類ある

IoTでは、インターネットと身の回りにあるモノ、そしてそのモノ同士を相互に接続することで、今まで以上にその利便性の幅を広げ、さらにはかつてでは考えられなかった運用方法を実現させています。

 

そんなIoTで、インターネットとモノとをつなげる接続方法は、以下の2種類あります。

 

  • WiFi
  • Bluetooth

 

スマホやパソコンなどを使う現代人にとっては耳馴染みのある両者ですが、IoTでもそれぞれの特徴を生かし、最大限に活用されています。

 

ちょうどこの2つの接続方式の長所と短所は、それぞれを補完するような関係性になっているため、どちらが良し悪しということではなく、使用される状況によって適当な方が採用されています。

 

-機器をインターネットにつなぐ「WiFi」接続

IoTの醍醐味である、インターネットとモノとをつなぐ接続には、「WiFi」が用いられます。WiFiとは「IEEE802.11」という無線通信規格の愛称でありますが、今ではWiFiと呼称する方が一般的になりました。

 

このWiFiと接続することによって、家具や家電などはインターネット通信が可能になり、冒頭でも記したような外出先からの自宅内の家電の操作や、スマホやパソコンなどを使わずにWebコンテンツを利用する(例:ホームプロジェクターでのYouTube再生)など、今までになかった利便性を実現することができました。

 

このWiFiとBluetooth、IoTでの活用において、それぞれ補完的な関係で成り立っていると述べましたが、厳密には、IoTにはよりWiFiの方が適しているとされています。その主な理由としては、以下の3点があげられます。

 

  • すでに多数の対応機器が普及している
  • 下位互換性が高い
  • 堅牢なセキュリティ機能

 

すでに流通しているWiFi対応機器の数は、世界で数十億台以上にものぼるといわれています。その最たるものであるスマートフォンやパソコン、タブレットなどは、1人に1台という時代もとうに過ぎ去り、複数台を併用する形も珍しくありません。

 

このように、インターネットと人間のインターフェースにあたる機器が、すでに多くの人々の手元に行き渡っているという現実は、IoT環境を開発するベース・起点が整っているということであり、IoTの普及のハードルをはるかに押し下げる役割を果たしています。

 

また、現在発売されているIoT家電の中には、冷蔵庫や洗濯機などの、いわゆる「白物家電」とかつて呼ばれていたものも多く存在します。これらは、一度購入すると10年、長ければより長期間同じものを使用し続けることになるため、通信規格の発展により、今までの下位規格がすぐに淘汰されるような状況にはマッチしません。

 

そのため、同じ「IEEE802.11」規格の中であれば、下位互換性を持つルーターや端末が多く普及しているWiFiが、他の通信規格に比べて、IoTに勝手がいいという理由になります。

 

また、セキュリティにおいても、WPSやWPA2など堅牢なセキュリティを採用し、取り扱い続けてきた実績があります。万が一の可能性を無視できないため、今のセキュリティ機能で十分だとはいい切れませんが、現状の通信規格の普及との兼ね合いから見て、一番バランスが取れているといえるでしょう。

 

また、WiFiの最大の特徴として、一度に送受信できる情報の量が、その他の無線規格と比べて段違いのレベルであることがあげられます。WiFi規格の第4世代である「WiFi4(IEEE802.11n)」では600Mbps、現在普及が進んでいる第5世代の「WiFi5(IEEE802.11ac)」では、6.9Gbpsの超高速度で各機器との情報のやり取りが可能です。

 

さらに、近年新たに市場に登場し始めたWiFiの最新規格「WiFi6(IEEE802.11ax)」は、なんと最大実行速度9.6Gbpsというポテンシャルを有しています。これらはすべて理論値であるため、実際の利用時の数値は大きく下がりますが、それでも、他の通信規格とは比べ物になりません。

 

しかし、このWiFiのデメリットの側面として、「消費電力が大きい」というものがあります。IoTではそれぞれの機器が常にWiFiに接続されている状況であるため、その電力供給の問題を開発段階でクリアしなくてはなりません。電池を用いての長期間稼働には現状無理があるため、どうしてもコンセントから電源供給を受けなければなりませんし、そのぶん機器の小型化にも、一定の限界が存在することになります。

 

-機器どうしをつなぐ「Bluetooth」接続

上記のWiFiの弱点を持たないIoTの通信規格として、「Bluetooth」があります。現在ではイヤホンやパソコンのマウスなどでよくその名称を耳にするBluetoothですが、その最大の特徴は「消費電力の少なさ」です。

 

特に、Bluetoothの「バージョン4.x」以降では、よりその省電力機能が強化され、特別に「BLE(Bluetooth Low Energy)」と呼称することもあります。消費電力が少ないということは、内蔵電池で長期間稼働することができ、機器の本体サイズもコンパクトに収めることができるということです。

 

また、Bluetoothは各機器間の接続がWiFiと比べても、格段に容易であるという特徴もあります。一般的には各機器に備えられているBluetoothのLINKボタンを長押しするなどで周辺の機器をサーチし、合致するものがあればそのまま接続されるようになっています。WiFiのようにSSIDを探し、セキュリティコードを入力する、といったような手間がありません。

 

しかし、これはWiFiと比べてセキュリティ面において劣る、という短所の裏返しでもあります。容易に接続できる分、各機器間の認証に甘い部分が存在し、混線や外部からの悪意ある接続の入口になる危険性もはらんでいます。

 

もう1つの短所として挙げられるものが、一度に送受信できる情報の量がWiFiに比べて少ない、という点です。実は、Bluetoothもインターネットの信号を送受信することができ、Bluetoothを介してのインターネット接続というものも可能ではあります。しかし、大容量通信に耐え得るほどの通信能力を持ち合わせていないため、Webコンテンツを取り扱うには荷が重いといえます。

 

そのため、IoTにおけるBluetoothは、やり取りをする情報量が少ない機器間の接続に用いられることが基本的な用途です。インターネットと他の機器との接続の両方が必要な場合には、WiFiとBluetoothを機器に両方搭載し、それぞれを分担して通信を行うか、Bluetoothの接続先機器にインターネット接続を依存するかが一般的な形です。

 

IoT家電にはどんなものがある?

では、実際に住宅の中で活躍するIoT家電には、どのようなものがあるのでしょうか。すでに家電量販店には、IoT家電に属する多様な種類の家電が販売されています。

 

IoT化されたことによって、元々の機能が拡張されより便利に進化したものや、今までなかった新たなジャンルの機能を搭載して、複数の機能を持つようになったものなど、それぞれメーカー・モデルにより、個性豊かな進化を遂げています。

 

ここでは、そのような特徴的なIoT家電とその活用事例を、搭載している通信規格に分けて紹介します。インターネットとの接続がメインの特徴となる「WiFi接続対応家電」、機器間の連携により、さらに便利な機能を発揮する「Bluetooth接続対応家電」、これら両方の特色を持つ「WiFiとBluetooth両方を搭載した家電」の3種類です。

 

-WiFi接続を使うIoT家電

WiFi接続を使うIoT家電の特徴は、「その機器単体でWebコンテンツを取り扱うもの」または「自宅外からの遠隔操作に対応しているもの」の大きく2種類に分けられます。

 

Webコンテンツを取り扱うものとして代表的なものが、テレビやブルーレイレコーダー、ホームシアターなどのメディア再生機器です。インターネット接続ができる「スマートテレビ」などと謳われ、比較的IoT化が早かった部類のジャンルです。

 

これらメディア再生機器がインターネットに接続されることで、YouTubeやNetflix・Huluなどのサブスクライブ(月額定額制)の映像配信サービスが、その機器単体で再生できるようになりました。広い意味で捉えると、WiFi接続によりオンライン対戦ができるようになったゲーム機などもIoT家電といえるかもしれません。

 

すでに一般化が進んだジャンルではありますので真新しさはありませんが、ブルーレイレコーダーや、テレビの中でも録画機能を搭載しているものは、IoT化によって、外出先でも番組の録画予約ができたり、インターネットを介してお手元のスマートフォンに映像を送信し、外にいながら録画した番組を視聴したりすることが可能なモデルもあります。

 

同様に、映像の情報を送信するIoT機器として、自宅内に設置したカメラの映像を視聴・コントロールするといったものもあります。防犯カメラとしての用途のものはもちろん、外出時の自宅内のペットの様子を見守るためのカメラなど、用途も複数です。

 

防犯カメラの場合、モーション・音など各種センサーを搭載し、自宅不在時に怪しい気配を検知した際に、登録したスマートフォンに撮影した動画や静止画を送信します。なかにはカメラの向きを変え、対象物を追跡撮影できるようなハイスペック機種もあります。ペット用のIoTカメラでは、大きめの本体内部にあらかじめ餌をセットしておくことで、設定した時間、または手動で給餌する機能を備えたものもあります。

 

外部からの操作が可能という特徴は、既存の家電の中でも白物家電と呼ばれていたものとの相性がいいのが特徴です。帰宅前にエアコンのスイッチを入れ室温を適温にしておく、洗濯機の運転や予約を遠隔で行う、冷蔵庫内のカメラで食材の在庫状況を確認する、内部の食材でできるおすすめのレシピを検索できるなど、今まで痒い所に手が届かなかった部分を、一掃できる新機能を備えた機器が登場しています。

 

また、昨今CMなどでよく見かける「スマートスピーカー」も、WiFi接続を使うIoT家電に属します。同じネットワークにつながっている対応WiFi機器を音声で操作できるというもので、エアコンや照明などのさまざまものを操作することができる、ある意味ではリモコンのような役割を果たします。また、音楽などのメディア再生、ニュースや天気などの情報を音声で聞くこともできる、コンテンツ再生機器としての一面もあります。

 

-Bluetooth接続を使うIoT家電

前述したとおり、BluetoothはIoT家電の機器間の連携をとる用途で用いられることが多いため、Bluetooth接続のみに対応するIoT家電は、外出先からの遠隔操作というよりも、主に自宅内で行う作業の補助にあたる役割を担うことが多いです。また、電池駆動で長期間の稼働が可能という特徴から、用途として持ち運ぶ必要がある物や、本体を大きくできない物にもよく使われています。

 

Bluetooth搭載IoT機器の中に、「スマートロック」というものがあります。これは、機器本体を玄関扉の鍵を覆い隠すように設置し、Bluetoothで接続設定をしたスマートフォンや、専用の非接触型の鍵を持ち歩くことによって、玄関ドアに近づくだけで鍵が解錠されるというものです。

 

鞄の中から鍵を探したり、手荷物を一旦下ろしたりする必要なく玄関ドアを開けられます。部屋の中に入り、一定時間経てば自動で鍵が閉まる設定にもなっているので、在宅時に鍵が開けっぱなしになる心配もありません。

 

他にも、朝の決まった時間に自動でカーテンを開けてくれるIoT Bluetooth機器もあります。連携したスマートフォンのアプリで設定した時間に自動でカーテンを開けて日光を取り入れ、爽やかな起床の手助けをしてくれます。カーテンレールに吊るす方法で設置するため、本体を小さく軽くする必要があり、電池駆動ができるBluetoothの特性が生かされています。

 

また、Bluetoothでは大きな容量のデータ通信は困難ですが、Bluetoothイヤホンが普及しているように、音楽データ程度はその許容範囲内です。その特徴を生かし、「電球とスピーカーを合体させる」という新たなアイデアが生まれました。日本の住宅にもある一般的な電球ソケットに対応し、給電もそこから行われるため、充電の必要もありません。スマートフォンとBluetooth接続し、スマートフォンで再生した音楽を天井から降ってくるような感覚で聴くことができます。

 

このように、一見すると交わることがない複数の機能がIoT化によって同居し、新しい利便性を発明できるというのもIoTの象徴的なケースです。

 

-WiFiとBluetoothどちらも使ったIoT家電もある

WiFiとBluetoothのどちらも搭載することで、両方の特性を備えたIoT家電も存在します。例えば、WiFiとBluetooth両方の通信規格に対応した電源プラグは、それぞれの通信方式で電源のオン・オフを管理することができ、この電源プラグにつながっている電子機器を、間接的にIoT化することができます。

 

自宅内では専用アプリを使っての電源切替や、タイマー・カウントダウンなどスケジュールの設定を、外出先からはWiFiを通じて遠隔での電源切替が可能です。スマートスピーカーにも対応しているため、連携させれば音声での管理もできます。

 

また、Bluetooth接続の項目で紹介をしたスマートロックにおいても、より便利な活用方法があります。それは、WiFiとBluetoothの両方に対応している「ハブ」にあたる機器を導入することです。これにより、外出先からでも自宅の玄関ドアの鍵が閉まっているかどうかを確認でき、遠隔で開閉の操作ができるようになります。

 

これは、スマートフォンからハブまでの通信をWiFi、ハブからスマートロックまでの通信をBluetoothと、ハブを中心に使う通信規格を切り替えることで、このような運用を実現しています。

 

WiFi接続するIoTではセキュリティ対策が欠かせない

接続方式の解説の部分で、WiFiのほうが強固なセキュリティ機能を持っており、つなぎやすさに優る分、Bluetoothのほうが外部侵入の入り口になりやすい、と述べました。

 

しかし、だからといってWiFi接続にセキュリティ面での欠点が、全くないというわけではありません。WiFiでは直接インターネットに接続されているため、むしろセキュリティを突破された後に被る被害は、WiFiを経由された方が甚大であるともいえます。

 

IoT家電の見た目は今までのものとさほど変わらないため、WiFi接続による便利機能はあくまでおまけのようなもの、と考えがちですが、実際はそのようなレベルではなく、これらそれぞれが1つのコンピューターである、という意識を持つ必要があります。

 

-IoTは攻撃対象になりやすい傾向にある

インターネットウイルスやマルウエア、外部からのクラッキングなど、インターネットを通した外部からの攻撃は、パソコンやスマートフォンが対象となることが一般的です。そのため、IoT家電にまでその意識を向けることは、なかなか難しいものがあります。

 

「そもそもショッピングサイトのIDやパスワード、クレジットカードの情報などを使用していない冷蔵庫や炊飯器をサイバー攻撃しても、何の意味もないだろう」と考えるかもしれません。

 

実際に攻撃を受けた後、どのような状況に陥るかは後述しますが、IoT機器がWiFiを取り扱うにあたってベースとして動作しているプログラムは、既存の「Android」や「Linux」、「iOS」などの現在広く普及している一般的なOSです。

 

つまり、攻撃をする側にとっては今までのノウハウを流用することができ、かつパソコンやスマートフォンのようにセキュリティソフトで守られていない、さらには宅内の多数の機器が1つのWiFiネットワークでつながっており、一度突破してしまえば複数の端末に一気に感染を広げられる、という、大規模感染が容易な環境であるといえるのです。

 

-IoTで起こりうるセキュリティリスク

上記のように、自宅に設置しているIoT家電が外部からの攻撃によりウイルスなどに感染してしまった場合、想像している以上に大きな被害になりえます。また、自身にはあまり被害がなくとも、自宅のIoT家電が何者かのコントロール下に置かれることで利用され、間接的に大きなサイバー犯罪に加担することになってしまう状況も考えられるのです。

 

・制御不能になる

自宅のIoT家電が完全に何者かにコントロールされてしまったら、全くの制御不能になってしまうことが考えられます。作動しなくなってしまう程度であればまだ軽微で、最悪の場合、遠隔操作されてしまっても不思議ではありません。

 

例えば、エアコンの温度が調節できなくなり、極端な温度で運転し続ける、スマートロックを操作され、鍵が閉まらない状態になってしまう、洗濯機が突然動き出し、洗濯物を取り出そうとした手が巻き込まれ大きな事故になってしまうなどという事態が起こってしまう可能性があります。普段利用している家電を暴走させられてしまった際の状況は妙にリアルに想像ができ、身の毛もよだつほど、といったところではないでしょうか。

 

また、家電から話は離れますが、IoTを導入した自動運転のスマートカーに置き換えると、その深刻さがより浮き彫りになります。コントロールを奪われ、文字通り暴走させられてしまったら、人的被害は大規模なものになります。規模の違いはあれど、近しいことが自宅の中でも起こり得ると考えると、セキュリティの重要さが理解できるでしょう。

 

・情報を搾取される

冷蔵庫や洗濯機などでは想像し難いものですが、IoT家電の中にも重要な情報を登録しているものがあります。例えば、テレビやホームシアターなどのメディア再生機器のコントロールを奪うことができれば、有料サービスのログインID・パスワード、さらにはその支払いに使っているクレジットカード情報などにアクセスできることになります。

 

スマートスピーカーもその点においてはより顕著であり、普段の使い方によっては住所などが漏洩してしまうかもしれません。また、多数のIoT機器は自宅内の同じWiFiに接続されているため、そのWiFiに接続しているパソコンやスマートフォンに侵入される経由元にされてしまう可能性もあります。

 

また、防犯カメラやペット用カメラなどのコントロールを奪われてしまうと、自宅の中を他人に容易に覗き見られてしまいます。それ自体も大きな被害ではありますが、帰宅・在宅の時間など生活サイクルが筒抜けとなってしまうため、別の大きな犯罪に巻き込まれるきっかけになり得る危険性をはらんでいます。

 

・知らぬ間に加害者になる

ネットワーク機器が乗っ取られてしまうと、それを足がかりに別のサイバー犯罪に利用されてしまうことがあります。特にIoT家電は1つのWiFiに多数の機器が接続されることになるため、1つセキュリティを突破さえしてしまえば、一度に数多くの機器をコントロール下に収めることができます。

 

コントロール可能なネットワーク端末が相当数集まれば、それらで1つのサービスに一斉にアクセスして強烈な負荷をかけ、そのサービスを不能状態にするサイバー攻撃(DDoS攻撃)が可能です。

 

このような事件は、アメリカで実際に発生しており、可能性の話ではなくなってしまいました。他にも迷惑メールを送信するホストサーバーにされてしまうなど、IoT機器が悪用される方法は数限りなく存在します。一番の問題であるのは、自分が知らない間に、そのような犯罪行為に加担しかねない、ということです。

 

-IoTをセキュリティリスクから守る対処法

では、このようなIoT機器を通した犯罪行為・攻撃から身を守るためには、どのような対処を取ればいいのでしょうか。結果からいうと、パソコンやスマートフォンに対するものと何ら変わりはありません。

 

セキュリティソフトが存在しない部分での違いはありますが、IoT家電もあくまでコンピューターの一種である、ということを認識し、以下のような対策をとることが効果的です。

 

  • パスワードを定期的に変更する
  • ファームウエアを最新状態にする
  • セキュリティ対策に常に関心を寄せる

 

・パスワードを定期的に変更する

IoT機器には、それぞれにアクセス用のIDやパスワードが設定されているものがあります。しかしこれらの初期値はメーカーが一律で設定していることがほとんどであるため、全くセキュリティ的堅牢性のない、ほとんどパブリックな情報と言っても過言ではありません。

 

このようなところが外部からの侵入のきっかけになるため、IDやパスワードは必ず初期値から変更し、特にパスワードは定期的に変更をかけるようにしましょう。また、他の機器やサービスとパスワードを同じものにしてしまうことは、被害の拡大を助長します。使い回しを行わないことがベターです。

 

・ファームウエアを最新状態にする

IoT機器の内部で動作しているプログラム、「ファームウエア」は、適宜アップデートされるものです。機器によっては画面上にアップデート案内が出ることもあるため、必ず最新の状態に更新をしましょう。

 

画面のない機器の場合は、公式サイトでファームウエアについての更新案内が出ていないか定期的に確認をする必要があります。ファームウエアが更新される理由はさまざまありますが、最も頻繁であるのが、セキュリティ上の弱点(セキュリティホール)を修正することです。更新を放置するというのは、外部から侵入する隙きをそのまま放置していることと同じです。

 

・セキュリティ対策に常に関心を寄せる

直接的な対策ではありませんが、常にアンテナを張り、IoT関連のセキュリティ対策・情報を収集しておきましょう。さまざまなニュースや公式サイトなどで、利用している機器に何らかの問題が発生しているかどうかを早めに知ることは、被害を最小限に抑えるために大変重要です。

 

一番危惧するべきは、全く知らずに利用を続けてしまい、取り返しのつかない被害を被ってしまうことです。IoT家電も問題が起こる前にWiFiから切断してしまえば、サイバー犯罪からは無縁です。

 

-IoT向けの無線LAN「Wi-Fi6」でセキュリティ機能も強化される

IoT関連のサイバー攻撃・クラッキング対策で、WiFi接続の大元となる無線LANルーターのセキュリティを強固にするというのは、大変有効な手段です。

 

特に最近普及が始まったWiFiの最新規格「WiFi6」は、そもそも複数端末の同時接続のパフォーマンス向上を目的として進化したものです。そのため、IoT化との親和性も高く、同時にIoTに対してのセキュリティ機能も前世代に比べ、大幅に上昇しています。通信速度ももちろん向上しているため、セキュリティ対策以外の面でも導入はおすすめです。

 

まとめ

テレビや冷蔵庫、洗濯機など、家の中の様々なものがインターネットに接続できるようになり、今まで以上に利便性の高い活用ができるしくみが「IoT(Internet of Things)」です。

 

IoTでの接続には、WiFiとBluetoothの2つの無線通信規格が主に使用されており、容量の大きな通信や外出先からの遠隔操作ができる機器にはWiFiが、自宅内でのIoT機器間の接続には消費電力の少ないBluetoothが利用されるなど、その用途によって住み分けがなされています。

 

WiFi接続されたIoT家電は、一度に多数の端末を支配できるとして、サイバー犯罪のターゲットにされやすい対象です。IoT家電もそれぞれ1つのネットワーク端末であると意識し、適切なセキュリティの知識を持って運用する必要があります。